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ハクビシンの健康被害まとめ。病気の種類から予防対策まで徹底解説
「ハクビシンって病原菌を持っているのかな。人間にうつるものがあったらイヤだな…」
と思っている方。
ハクビシンは野生の生き物ですので、さまざまな病原菌、寄生虫をもっています。また彼らは人間と同じほ乳類なので、ヒトに感染する病原菌もあり、注意が必要です。
ハクビシンがSARS(サーズ、重症急性呼吸器症候群)のコロナウイルスを媒介しているのでは?と話題になったこともありました。
とはいえ、ハクビシンがもつ病原菌と、それがヒトへ与える危険性がどれくらいなのかは、なかなかつかみにくいですよね。
そこで、この記事ではハクビシンが起こす健康被害とその原因、対策についてまとめました。
手軽で効果の高いハクビシン対策も紹介しているので、今ハクビシンにお悩みの方もぜひ参考にしてみてください。
ハクビシンによる健康被害とその原因まとめ
ハクビシンによる主な健康被害と原因をまとめました。
- 皮膚病や呼吸器系疾患
- 感染症や伝染病
- 不眠
皮膚病や呼吸器系疾患
ハクビシンが家に住みつくと、皮膚病や呼吸器系の病気にかかることがあります。
「疥癬(かいせん)」と呼ばれる症状は皮膚のかゆみやはれがしつこく続き、かきむしらずにはいられないほどです。
アトピーになることもあり、アレルギーになりやすい家族がいる場合は特に注意が欠かせません。
また喘息のように呼吸器に悪い影響を与えることもあります。
原因:ノミやダニの増殖
ハクビシンが皮膚病や呼吸器系の病気を引き起こすのは、ノミやダニをいっしょに運んでくるからです。
ノミやダニは人間やペットの血を吸う害虫で、噛まれると蚊よりも強いかゆみがあります。
またノミやダニの出したフンや彼らの死がいは、アレルギーや皮膚炎を引き起こす原因に。肌の弱い方やアレルギー体質の方、子ども、高齢者がいる家庭は注意が必要です。
感染症や伝染病
ハクビシンは感染症や伝染病を媒介します。具体的にはトキソプラズマ症、レプトスピラ症、E型肝炎などです。
これらの病気は発症してしまうと命にかかわることもあるため、未然に防ぐ対策が欠かせません。
「KAKEN: 科学研究費助成事業データベース」の調査によると、本州のハクビシンにおいて肝臓で53%、糞便中30%のE型肝炎ウイルス遺伝子を検出しています。
原因:雑菌、寄生虫の増殖
ハクビシンが感染症や伝染病を運ぶのは、彼らが雑菌や寄生虫をもっているからです。
そしてハクビシンのため糞という1箇所にまとめてフンをする性質によって、雑菌や寄生虫が増えることも。
「ハクビシンがいるかも…」と思った段階でスピーディに消毒しておかなければ、家族の健康が危険にさらされてしまいます。
不眠
ハクビシンがいることで、眠りたくても眠れないようになります。
不眠がずっと続くと心身ともに異常が出てくるため、早急に対策したいところです。
原因:屋根裏をドンドン走り回る音、ハクビシンへの不安
「ハクビシンで不眠?」と思うかもしれませんが、ハクビシンが天井裏を走り回るとドンドン!と意外に大きな音がします。
人がいるのではないかと思うほどで、ふいに大きな音がするので不安になる方も。
またハクビシンは夜行性です。そのため夜のほうが活発に走り回るため、不眠の原因になってしまうわけです。
続いてはハクビシンが運ぶ病気をより詳しく紹介します。
ハクビシンが媒介する主な10コの病気
ハクビシンが媒介する病気は、主に以下の10コです。
病名 | 主な症状、原因など |
---|---|
喘息(ぜんそく) | 呼吸が苦しくなる。ダニのフンや死がいが原因 |
アトピー性皮膚炎 | ブツブツとかゆみがしつこく続く |
疥癬(かいせん)症 | 激しいかゆみ。ヒトからヒトへの感染も |
狂犬病 | 致死率ほぼ100%、治療法なし |
レプトスピラ症 | 軽症から重症までさまざま。糞尿が原因 |
サルモネラ症 | よくある食中毒。汚染に気をつけて |
エルシニア症 | 腹痛をともなう食中毒菌。汚染に注意 |
E型肝炎 | ハクビシンのフンは早めに殺菌・消毒! |
破傷風 | ハクビシンに噛まれたらすぐに洗浄・消毒して病院へ! |
トキソプラズマ | 妊婦、免疫の弱い人は注意 |
以下で、順番に解説します。
喘息(ぜんそく):呼吸が苦しくなる。ダニのフンや死がいが原因
喘息はのどにある気道がせまくなり、呼吸が苦しくなる病気です。
ホコリやタバコの煙などに刺激されると発作が起きます。息がヒューヒューと通りにくくなったり、せき込んだりするのが症状です。
ハクビシンが運び込んだダニのフンや死がいは喘息の原因になるため、早めの駆除が求められます。
アトピー性皮膚炎:ブツブツとかゆみがしつこく続く
アトピー性皮膚炎はかゆみのある湿疹がしつこく続く病気です。
大人でも寝てる間にかいてしまうほどのかゆさで、子どもはひどくかきむしってしまうことも少なくありません。
もともとアレルギー体質の人や肌が敏感な人はアトピーになりやすいため、特に気をつける必要があります。
疥癬(かいせん)症:激しいかゆみ。ヒトからヒトへの感染も
疥癬症はハクビシンがもっている「ヒセンダニ」という種類のダニが人間に寄生すると起こる病気です。
全身に激しいかゆみをともないます。また人間どうしで感染することもあるため、もし感染した人がいた場合、服やシーツは分けるべきです。
毛がないハクビシンには特に注意!
疥癬症はハクビシン自体がかかることもあります。その場合、ハクビシンは全身の毛が抜け落ち、見るに堪えない姿に。
また毛が抜け落ちたハクビシンは免疫が落ちて他の感染症にかかっていることもあります。絶対に触れないようにしてください。
狂犬病:致死率ほぼ100%、治療法なし
狂犬病はその名前から犬の病気と思われることが多いですが、実はほ乳類であればどんな動物でもかかります。もちろん人も例外ではありません。
また狂犬病は死に至る確率がほぼ100%で、今のところ治療法がない病気です。
ハクビシンも狂犬病ウイルスを持っていることがあるため、うかつに触らないようにしてください。ひっかかれた傷から感染することもあります。
もしも噛まれたり引っかかれたりした場合は即座に消毒しましょう。
レプトスピラ症:軽症から重症までさまざま。糞尿が原因
レプトスピラ症はかぜのような軽症から出血などをともなう重症まで、症状がさまざまな感染症です。
レプトスピラの原因菌はハクビシンの尿から出て、土や水に何週間もとどまります。菌に汚染された土や水に触れてしまうと、体内に菌が入って感染します。
もしハクビシンがおしっこをした部分に触れるとしても、ゴム手袋やゴム長靴は必須です。
サルモネラ症:よくある食中毒。汚染に気をつけて
サルモネラ症は食中毒として有名な感染症です。腹痛やおう吐、ときには下痢や発熱が出ることも。
サルモネラ菌はハクビシンの糞尿におり、汚染された土や水に触れるなどして感染します。
エルシニア症:腹痛をともなう食中毒菌。汚染に注意
エルシニア症は腹痛をともなう食中毒の1つです。幼児はとくにかかりやすく、大人でかかる人は珍しい感染症とされます。
フンで汚染された食品を食べるなどが感染の原因です。
E型肝炎:ハクビシンのフンは早めに殺菌・消毒!
E型肝炎は豚やシカ、イノシシの加熱が不十分な肉から感染することの多い感染症です。黄だん(肌や目が黄色になる)、発熱、腹痛などの症状が特徴。
ひどくなる確率や死に至る確率はA型肝炎より高く、妊娠している方がかかると致死率ははね上がることも。
ハクビシンのフンと一緒に排泄されるため、糞便に汚染されたものから感染することがあります。
破傷風:ハクビシンに噛まれたらすぐに洗浄・消毒して病院へ!
破傷風は土の中にいる破傷風菌が起こす、強い症状をともなう感染症です。
「庭で転んで擦りむいた」のようなちょっとした傷から菌が入り、ごく少ない菌の量でも体内で増えれば感染します。
ハクビシンが菌を持っていることもあるため、噛まれたらすぐに傷口を洗って消毒し、病院へ行きましょう。
トキソプラズマ:妊婦、免疫の弱い人は注意
トキソプラズマは健康な人であれば体に入ったとしてもそこまで問題はありません。しかし免疫が弱っている人は症状が重くなりやすいです。
また妊娠中に感染すると、お腹の赤ちゃんに影響が出ることがあります。
ハクビシンの糞尿にトキソプラズマの原虫がいることもあるため、注意が必要です。
天井裏がうるさい!ハクビシンの足音による騒音被害
ハクビシンがドタバタと走り回る音で不眠になることもあります。
ハクビシンの体重はネコと同じくらいです。なので、天井裏で飛び跳ねれば「うるさい!」と感じるくらいの音がします。
しかもハクビシンは夜行性です。そのため夜中じゅうドンドン騒がしいこともあり、家の中で遭遇する不安もあるため、眠れなくなります。
不眠はストレスや体調悪化の原因になりますので、早めのハクビシン駆除がおすすめです。
ペットが感染!?ハクビシンの犬や猫に対する健康被害
ハクビシンの被害は人間にとどまりません。あなたの大切な家族である犬やネコなどのペットに、ハクビシンが襲いかかることがあるのです。
外でペットを飼っているご家庭であれば、ハクビシンとペットがエサを取り合うことも。なぜならハクビシンは雑食で何でも食べるからです。
怒ったハクビシンの攻撃性は高く、ペットが何度も噛まれて傷だらけになる可能性もあります。
またペットがハクビシンからダニやノミをもらうことも少なくありません。「ハクビシンがいるかも…」と思ったらペットは屋内に避難させるのがおすすめです。
補足:ハクビシンがSARS(サーズ)の感染源ではなかったが、注意は必要!
「ハクビシンってSARS(サーズ)の原因になったんだよね?」と思う方もいるかもしれませんが、実はSARSの感染源はコウモリで、ハクビシンではありません。
ハクビシンが持っていたウイルスがSARSの原因となったものと似ていたため、当初ハクビシンがSARSの感染源とされていました。
しかし、だからといってハクビシンが安全ということはなく、当然ながら病原菌をたくさんもっています。注意するに越したことはありません。
続いてはすぐできるハクビシン対策をまとめて紹介します。
今すぐできる!手軽で効果のあるハクビシン対策まとめ
ここからは今すぐできるハクビシン対策として、以下5つを解説します。
- 生ゴミや雑草を撤去し、ハクビシンが来る理由をなくす
- 枝の剪定、穴の封鎖で侵入経路を断つ
- 強い匂いや天敵の匂いで追い払う
- ペットのエサは1日で片付ける、できれば屋内にペットを入れる
- (可能な場合は)巣やフンがあれば掃除、消毒する
生ゴミや雑草を撤去し、ハクビシンが来る理由をなくす
ハクビシンの食べ物になる生ゴミや、彼らが隠れやすく安心できる雑草を取り除きましょう。特に果物など甘さの強い作物はハクビシンの好物ですので、外に放置しないようにしてください。
食べ物があって安心する環境は、ハクビシンをおびき寄せる1番の要因です。真っ先に対策することをおすすめします。
枝の剪定、穴の封鎖で侵入経路を断つ
ハクビシンは木の枝をつたって屋根にのぼり、瓦のすき間などから天井裏に侵入します。
なのでまずは屋根にかかっている木の枝を切りましょう。そして屋根にある穴をふさいで、天井裏へ入れないようにします。
大人のこぶしくらいの穴があればハクビシンは入れてしまうので、徹底的な穴ふさぎが欠かせません。
強い匂いや天敵の匂いで追い払う
ニンニクや石油系のもの、木酢液、竹酢液などのニオイ、またはオオカミなど天敵のニオイを使えばハクビシンを追い払うことができます。
ハクビシンは鼻が効くため、人間ではなんとも思わないレベルのニオイでも敏感に感じ取ることが可能です。
煙で追い出すくん煙剤などもあります。詳しくは「【天井裏、畑、庭】ハクビシン予防グッズおすすめ徹底まとめ」をご一読ください。
ペットのエサは1日で片付ける、できれば屋内にペットを入れる
外でペットを飼っている場合、エサは日中だけ置いておき、夜は片付けましょう。
ハクビシンは夜行性のため、昼間だけであればエサを置いてもペットが被害にあう可能性は少ないはずです。
おすすめはペットを屋内に入れてしまうことですが、できる状況の人はやってみてください。
(可能な場合は)巣やフンがあれば掃除、消毒する
ハクビシンの巣やフンがすでにある場合、可能であれば掃除して、消毒してしまうのが効果的です。
とはいえ天井裏や床下など、せまく暗い場所での作業になるので、慣れない方だと危険がともないます。
私たちは自分でハクビシンのフンを掃除しましたが、むやみにおすすめしたくはありません。具体的なエピソードは「【実録】自分でハクビシン駆除、対策をしたときの体験談|費用や具体的な方法まで紹介します」をご一読ください。
また、さらに詳しいハクビシン対策については「ハクビシン対策・予防の完全マニュアル。家族や農作物を守る方法を紹介」で書いています。
ハクビシンは多くの病原菌をもつ。早めの駆除がおすすめ!
ここまでハクビシンの健康被害についてまとめました。
健康のありがたみは病気になって初めてわかるとはいいますが、病気になる前に対策するのがベストです。
大切な家族やペットがつらい姿は見たくないですよね。できる限り早めの駆除で、ハクビシン被害から家族を守りましょう。
この記事がハクビシン被害で悩んでいる人の参考になれば幸いです。
「もうすでに被害が出ているから、今すぐ業者に来てほしい!」と困っている方は、「ハクビシン駆除業者おすすめランキング【全10社を口コミや費用で徹底比較】」をご一読ください。
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